鷲の巣城跡(読み)わしのすじようあと

日本歴史地名大系 「鷲の巣城跡」の解説

鷲の巣城跡
わしのすじようあと

[現在地名]鹿島市大字高津原字高津原

高津原たかつばる丘陵が北東に延びる先端にあって、杵島きしま山並有明海を望み、鹿島の平地眼下に見下ろせる位置にある。「九州治乱記」にその名がみえる。

この城は戦国時代有馬氏の一支城で、天正四年(一五七六)頃は浜の松岡はまのまつおか城・北鹿島の横造よこぞう城・塩田鳥附とりつけ城とともに、有馬勢の竜造寺方に対する最前線の橋頭堡であった。

岩永氏の家系図によると、もともと鷲の巣城は岩永大炊頭が支配し、以後、岩永将監忠清・岩永和泉守忠茂・岩永久右衛門前忠が城主であったが、有馬氏の勢力が藤津に及んできた永禄年間(一五五八―七〇)に有馬氏に服属したものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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