黄巻(読み)コウカン

デジタル大辞泉 「黄巻」の意味・読み・例文・類語

こう‐かん〔クワウクワン〕【黄巻】

《昔、中国で、紙に虫がつくのを防ぐため、黄蘗おうばくの葉で紙を黄色に染めたところから》書物のこと。

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精選版 日本国語大辞典 「黄巻」の意味・読み・例文・類語

こう‐かんクヮウクヮン【黄巻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 昔、中国で書物の虫食いを防ぐため、黄蘗(おうばく)の葉で染めた黄色の紙を用いたところから ) 書物の異称
    1. [初出の実例]「黄巻鎮携踈牖月。青衫長帯古叢春」(出典:本朝麗藻(1010か)下・題故工部橘郎中詩巻〈具平親王〉)
    2. 「朝から晩まで黄巻堆裡に没頭して」(出典:二筋の血(1908)〈石川啄木〉)
    3. [その他の文献]〔新唐書‐狄仁傑伝〕

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普及版 字通 「黄巻」の読み・字形・画数・意味

【黄巻】こうかん(くわうくわん)

書物。蠹(きくいむし)を防ぐため黄紙を用いた。〔世説新語、賞誉上注に引く氏家伝〕(陶)(幼少)にして~淡閑默、典を以て自ら(たの)しむ。親しむに語りて曰く、賢は備(つぶ)さに卷中に在り、此れを舍(す)てて何をか求めんと。

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