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黄紙(読み)オウシ

世界大百科事典 第2版の解説

こうし【黄紙】

〈おうし〉とも読む。キハダ(黄蘗(おうばく))で染めた黄色い紙で,中国の六朝時代から虫害を防ぐために,おもに経典の用紙とされた。キハダは樹皮に苦味成分としてアルカロイドベルベリンを多量に含み,これが黄色の色素であるとともに防虫効果をもつ。日本でも奈良時代には,写経所を中心に黄紙が大量に染められた。写経のほか詔勅など長く保存される文書に用いられ,伊勢の斎宮(いつきのみや)の忌詞(いみことば)で経典のことを〈染紙(そめがみ)〉というのも,経典が黄紙に書写されるのが多かったためであるという。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の黄紙の言及

【黄紙】より

…キハダは樹皮に苦味成分としてアルカロイドのベルベリンを多量に含み,これが黄色の色素であるとともに防虫効果をもつ。日本でも奈良時代には,写経所を中心に黄紙が大量に染められた。写経のほか詔勅など長く保存される文書に用いられ,伊勢の斎宮(いつきのみや)の忌詞(いみことば)で経典のことを〈染紙(そめがみ)〉というのも,経典が黄紙に書写されるのが多かったためであるという。…

【紙】より

…こうした紙の流行にもかかわらず,晋の時代にはまだ簡牘(かんとく)の使用が続いた。東晋末に安帝を廃して楚国を建てた桓玄(かんげん)は,公式の文書に簡牘を使用することをやめ,〈黄紙〉を採用することを命令した。黄紙は虫害を避けるため,紙の黄蘗(キハダ)で染めたものである。…

※「黄紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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