黄金橋(読み)きがねばし

日本歴史地名大系 「黄金橋」の解説

黄金橋
きがねばし

熊原くまはら川に架かり、二日ふつか町と六日むいか町を南北に結ぶ。元和九年(一六二三)の銘をもつ青銅擬宝珠が三戸町立歴史民俗資料館に残り、「三戸之町木金橋 元和九年癸五月吉日 造畢 源頼臣利直代」と陰刻されている。同七年八月の野田内匠宛鬼柳蔵人書状(岩手県史)に「三戸御城大手口御城ノ下御橋ノきほうし」とあるのは、この擬宝珠の地金の銅材の受領について記したものである。擬宝珠は高さ六〇・六センチ、外径二五センチ、重さ一五・一キロで、県重宝に指定されている。

寛永初年頃の配置図とみられる三戸御古城図では、擬宝珠を橋欄につけた都風の反り橋であるが、洪水によって落橋し、その後はあるいは橋がなかったり、あるいは土橋となったりしたものとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報