日本大百科全書(ニッポニカ) 「黒河」の意味・わかりやすい解説
黒河
こくか / ヘイホー
中国、黒竜江(こくりゅうこう)省北部にある地級市。愛輝(あいき)区と、嫩江(どんこう)など3県を管轄し、北安(ほくあん)など2県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。常住人口167万3898(2010)。黒竜江(アムール川)右岸にある流域最大の河港都市で、対岸にはロシア連邦のブラゴベシチェンスクがある。1992年国境経済開放地域に指定された。アイグン条約で知られるアイグンの北35キロメートルに位置し、1900年の義和団事件以来、日中戦争末期までに4回も兵火を受けたが、沿岸の豊富な農・林・水産物や砂金、石炭の交易や加工で復興した。対ロシア貿易の拠点として発展している。
[浅井辰郎・編集部 2017年7月19日]