中国、黒竜江(こくりゅうこう)省北西部にある県。常住人口49万5519(2010)。同名の川を挟んで内モンゴル自治区に接する。旧名の墨尓根(メルゲン)は、モンゴル語の「よく射る者」に由来するという。清(しん)代の1690年に黒竜江将軍がアイグン(愛琿。現、愛輝(あいき))からここへ移駐した歴史もあるが、現在は黒河(こくか)市に属している。古蓮(これん)への嫩林線、愛輝への自動車道、嫩江下流への水路がいずれもここを起点とする。小麦、大豆、テンサイ、アワ、トウモロコシ、米を産し、特産品にジャコウネズミの毛皮がある。
[浅井辰郎・編集部 2017年7月19日]
中国、黒竜江省西部と内モンゴル自治区北東端との境を流れる大河。大・小興安嶺(こうあんれい)をつなぐイルフリ山南面に源を発して、嫩江鎮の西で甘河(かんが)が流入し、以下は4~10月の間、小汽船の航行が可能となる。訥河(とつが)鎮・富裕(ふゆう)鎮間で諾敏(だくびん)河が、フラルキの南で雅魯(がろ)河が流入し、ハルビンの西80キロメートルで第二松花江(しょうかこう)と合流して松花江となる。長さ1089キロメートル、流域面積28万3000平方キロメートル、年平均流量毎秒824立方メートル。アムールイトウ、カモグチ、チョウザメ、ソウギョ、コイ、フナ、ナマズ、ハクギョなどを産する。
[浅井辰郎]
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