黒麹菌(読み)クロコウジキン

デジタル大辞泉 「黒麹菌」の意味・読み・例文・類語

くろ‐こうじきん〔‐かうじキン〕【黒×麹菌】

黒褐色胞子をつくる麹菌総称。沖縄・鹿児島伊豆諸島などで泡盛芋焼酎などの製造に用いられる。→白麹菌黄麹菌
[補説]発酵過程で大量のクエン酸を生成し、これが雑菌増殖を抑えるため、暖地での醸造に適する。古くから沖縄で泡盛の醸造に用いられ、明治末期から焼酎に利用されるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の黒麹菌の言及

【こうじ(麴)】より

…日本の清酒,甘酒,本格焼酎,みそ,しょうゆに用いられるこうじや中国の福建紅酒(ホンチユウ)をつくる紅麴(ホンチユイ)などがある。カビの種類からみると,餅こうじはクモノスカビ,ケカビを主体とし,撒こうじのうち清酒,みそ,しょうゆのこうじは黄こうじ菌,本格焼酎のこうじは黒こうじ菌系統のもの,紅こうじは紅こうじ菌でつくる。
[起源]
 《書経》によれば殷(いん)の高宗が臣下の傅説(ふえつ)を酒や醴(あまざけ)をつくるのに欠かせない麴蘖(きくげつ)(酒こうじ)のようだと評したとあり,紀元前から中国にこうじがあったことを示している。…

※「黒麹菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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