精選版 日本国語大辞典 「伊豆諸島」の意味・読み・例文・類語
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東京湾の入口、
おもな九島には人が住み、温暖な気候を利用し、観葉植物や花卉の栽培などの園芸農業、酪農・近海漁業などが営まれている。江戸時代は徳川幕府の直轄地として、島奉行や伊豆韮山代官の支配下にあり、流刑地としての役割を果していた。その孤島的性格は、今日でも島ごとに多少の風俗・習慣・生活感情などの相違を残している。現在は富士箱根伊豆国立公園の一部として、海洋・火山・温泉・島嶼・習俗・産業などさまざまな魅力を有し、四季それぞれに訪れる人も多い。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
東京都に属する火山列島。伊豆半島の南東部からほぼ南北方向に太平洋上に並ぶ島嶼(とうしょ)。主島の伊豆七島(大島、利島(としま)、新島(にいじま)、神津島(こうづしま)、三宅島(みやけじま)、御蔵島(みくらじま)、八丈島(はちじょうじま))のほか、さらに南の青ヶ島、ベヨネース列岩、須美寿島(すみすじま)、鳥島(とりしま)、孀婦岩(そうふいわ)や、属島の鵜渡根(うどね)島、地内(じない)島、式根島(しきねじま)、祗苗(ただなえ)島、恩馳(おんばせ)島、大野原島、藺灘波(いなんば)島、八丈小島などを含む。総面積297平方キロメートル、人口約3万。大島、三宅、八丈の3支庁、2町6村に分かれている。
[菊池万雄・諏訪 彰]
地形、地質から2系統に分けられ、大島、利島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島、鳥島は黒っぽい玄武岩~安山岩からなる複式の成層火山。新島、式根島、神津島は白っぽい流紋岩である。1952~1953年(昭和27~28)に海底噴火で出没した新火山島の明神礁(みょうじんしょう)は石英安山岩。大島三原山、新島、神津島、三宅島、八丈西山、青ヶ島、明神礁、須美寿島、鳥島は活火山。各島の最高標高は、大島758メートル、利島508メートル、式根島109メートル、神津島572メートル、三宅島814メートル、御蔵島851メートル、八丈島854メートル、青ヶ島423メートルであるが、近海が2000メートルを超える深海であるから、基底の海底からの比高は3000~4000メートル級の火山といえる。海岸線は、新島、式根島、神津島は台地状火山地形のため複雑であるが、利島、御蔵島、青ヶ島は周囲が断崖(だんがい)絶壁で諸島中もっとも船着きの悪い島である。近海を黒潮が流れるため、気候は高温多雨の亜熱帯性気候で、植生にも特色がみられる。ことに利島にはツバキ、御蔵島にはクワやツゲの大木が多い。
[菊池万雄・諏訪 彰]
これらの島々は古くは伊豆国に属したが、近世には江戸幕府の直轄地となり、明治に入り所管が転々と変わったが、1876年(明治9)静岡県編入を経て、1878年東京府に編入された。また、中世から近世には伊豆七島は流刑地となり、近世には多くの流罪人が送り込まれ、島の社会に影響を与えた。現在、東京、熱海(あたみ)、下田(しもだ)から船便のほか、大島、八丈島へは羽田空港、大島、新島、三宅島、神津島へは調布飛行場からの航空便もあるが、一般には交通に恵まれていない。それが産業に影響し、古くから農林水産依存のみのところへ、離島という隔絶性が、つねに生産物の商品化を阻み困難なものにしてきた。大島の酪農、椿油(つばきあぶら)、新島の近世以来の伝統産業のくさや、八丈の名を生んだ古くは八丈絹とよばれた黄八丈(きはちじょう)など特産はあるが、生計を維持するほどのものには成長していない。しかし最近この地域は、火山景観の変化と、豊富な植物相、黒潮の海に臨む海岸美などの自然美に加えて、中世以来の歴史の跡が至る所にみられるなど、観光資源として価値が認められて、1964年(昭和39)富士箱根伊豆国立公園に編入され、数多くの観光客が訪れる所となっている。
[菊池万雄・諏訪 彰]
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…つまり子守は概して貧家出身の娘が多く,したがっていやしめられる傾向もあり,その辛い境遇は哀調を帯びた子守歌にこめられている。しかし伊豆諸島のように,貧富の別なく,一定年齢の娘が他家の子守を行う慣習をもつ地域もあった。その場合,子守が一種の通過儀礼としての意義を有していたのである。…
…江戸中期まで江戸で伊豆諸島の産物の販売を委託された荷受問屋。江戸時代に伊豆諸島からは生魚,干魚,鰹節,サザエ,アワビなどの海産物,まき,ツゲ材,シイの実,ヤシャ(ハンノキ),ツバキの実などの林産物,ツバキ油,織物などの工産物が江戸へ送られていた。…
※「伊豆諸島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
少子化とは、出生率の低下に伴って、将来の人口が長期的に減少する現象をさす。日本の出生率は、第二次世界大戦後、継続的に低下し、すでに先進国のうちでも低い水準となっている。出生率の低下は、直接には人々の意...
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