麹黴(読み)コウジカビ

デジタル大辞泉 「麹黴」の意味・読み・例文・類語

こうじ‐かび〔かうぢ‐〕【××黴】

マユハキタケ科の一群子嚢しのうもちやパンに生え、菌糸は枝分かれし、その先に放射状胞子をつける。多くの酵素を含み、でんぷんたんぱく質などを分解するので、酒・醤油の醸造などに利用される。麹菌こうじきん・きくきん学名、〈ラテン〉Aspergillus
[補説]平成18年(2006)、日本醸造学会が国菌(国を代表する菌)に認定した。
[類語]細菌バクテリア球菌乳酸菌黴菌雑菌病原菌病原体大腸菌サルモネラ菌ピロリ菌ヘリコバクターピロリスピロヘータリケッチアウイルス酵母イースト青黴

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精選版 日本国語大辞典 「麹黴」の意味・読み・例文・類語

こうじ‐かびかうぢ‥【麹黴】

  1. 〘 名詞 〙 子嚢(しのう)菌類の一つ。きわめて広範にみられる。菌糸は無色または多少色がある。隔壁があり、よく分枝する。菌糸の所々から、長さ約二ミリメートルで先端が球状あるいは棍棒状にふくらんだ柄を出す。先端には多数の枝が放射状につき、末端には球状の無性胞子が数珠状につく。アミラーゼなどの酵素を含み、でんぷんを糖分にかえる働きがあるので清酒甘酒、しょうゆ、みそなどを造るのに利用する。麹菌。麹種。《 季語・夏 》 〔文明本節用集(室町中)〕

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百科事典マイペディア 「麹黴」の意味・わかりやすい解説

コウジカビ(麹黴)【コウジカビ】

デンプンを含む有機物に生じる不完全菌類コウジカビ属のカビ。黄緑色,後に褐色の菌叢(きんそう)をつくる。菌糸から上端が球状にふくれた分生子柄を出し,表面に1列の分生子梗(こう)を放射状につけ,それぞれの上に球状の分生子を鎖生する。デンプン,タンパク質の分解力が強く,古くから種麹(たねこうじ)の形で培養されてきた。日本酒,みそ,醤油などの製造に利用。→

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