雑菌(読み)ざっきん

精選版 日本国語大辞典 「雑菌」の意味・読み・例文・類語

ざっ‐きん【雑菌】

〘名〙
① 純粋培養中に混じる異種の菌。
② 種々雑多な菌。
※四十歳の男(1964)〈遠藤周作〉五「やがて雑菌が傷口につき、膿胸を併発する」

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デジタル大辞泉 「雑菌」の意味・読み・例文・類語

ざっ‐きん【雑菌】

種々雑多な細菌などの微生物。特に、微生物や組織などの培養基中に他から混入した、培養の目的とするもの以外の微生物。
[類語]細菌バクテリア球菌乳酸菌黴菌病原菌病原体大腸菌サルモネラ菌ピロリ菌ヘリコバクターピロリスピロヘータリケッチアウイルス酵母イースト青黴麹黴

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改訂新版 世界大百科事典 「雑菌」の意味・わかりやすい解説

雑菌 (ざっきん)

種々雑多な細菌(または微生物)の総称。とくに問題になるのは,ある特定の微生物や細胞を培養しようとしている際に,外部から混入してくる雑菌である。また食品工場などでは,食品の腐敗をもたらす全般的な微生物汚染が問題となる。空気中の微生物の種類や数は一様でなく,場所,季節,気象条件などによって左右されるが,その総数はおおよそ空気1m3中に1万個くらいである。実験室内で微生物を培養するときなどは,培地器具には熱を加える滅菌操作が必ず施される。実験操作も,空気中の微生物が培地に落下・混入しないように注意して行われる。しかしながらペニシリンは,ブドウ球菌の培地に空気中のアオカビが偶然飛び込んできたことによってA.フレミングに発見された。
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