鼻の鼻中隔あるいは鼻翼に孔(あな)をあけて、木や骨の棒を通したり、金属の輪をはめ込んだりする装飾の一種。飾りとして異性に対して魅力になるばかりではなく、息をしたときに鼻から悪霊が入り込むのを防ぐなど、呪術(じゅじゅつ)、儀礼的意味をもつ場合も多い。オーストラリア、アフリカ、ニューギニアをはじめとして世界各地でさまざまな形態と慣習がみられる。たとえばオーストラリア先住民のなかには、女性のみが儀礼のときに鼻に小さな骨の輪をつけるグループがいる。またトーレス島民は、子供が生まれて2週間たったときの儀礼で鼻輪をつける。アフリカ中部のヤオやニャサ・グループでは、女は8歳のときに鼻の左側に孔をあけ、のちに金属や象牙(ぞうげ)の輪をつける。彼女たちはもし右側に孔をあけたなら笑われるという。インドでは女性は結婚のしるしに鼻輪をつける。孔をあけるのは幼時である。よそ者はこの鼻輪に言及してはならないという。イスラム教シーア派の女性は喪に服すときはこの輪をとる。『旧約聖書』のなかには、ヘブライ人は女性が恋人からもらった大きな鼻輪をつけたとある。
[加藤 泰]
初冠,加冠,烏帽子着ともいう。男子が成人し,髪形,服装を改め,初めて冠をつける儀式。元服の時期は一定しなかったが,11歳から 17歳の間に行われた。儀式は時代,身分などによって異なり,平安時代には髪を...