(読み)にげかむ

精選版 日本国語大辞典 「齝」の意味・読み・例文・類語

にげ‐か・む【&JISFCED;・

  1. 〘 自動詞 マ行四段活用 〙 牛などが一度食べたものを口にもどして、またかむ。反芻(はんすう)する。にれかむ。
    1. [初出の実例]「飯を嫌ひて草を噉ひ、食ひ已れば齝(ニケカム)。〈真福寺本訓釈 齝 爾介可無〉」(出典日本霊異記(810‐824)下)

ねり‐か・む【&JISFCED;】

  1. 〘 他動詞 マ行四段活用 〙 ( 「ねりがむ」とも ) 牛、羊などが、かんで飲み込んだ物を再び口に出して食う。反芻(はんすう)する。にれかむ。
    1. [初出の実例]「 ネリカム」(出典:温故知新書(1484))
    2. 「ちからもちするたはら一俵〈芭蕉〉 放されてねりがむ牛の夕すずみ〈友五〉」(出典:俳諧・幽蘭集(1799))

にれ‐か・む【&JISFCED;】

  1. 〘 他動詞 マ行四段活用 〙 ( 「にれがむ」とも ) 牛・鹿・羊などが、かんで呑んだものを、再び口中に吐きだしてかむ。反芻(はんすう)する。にれをかむ。にげがむ。ねりかむ。〔韻字集(1104‐10)〕
    1. [初出の実例]「市に出てしばし心を師走かな〈知足〉 牛にれかみて寒さわするる〈安信〉」(出典:俳諧・千鳥掛(1712)上)

にれ【&JISFCED;】

  1. 〘 名詞 〙 一度飲み下した後に、再び口中にもどしてかむもの。→にれかむ。〔名語記(1275)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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