よちん津(読み)よちんつ

日本歴史地名大系 「よちん津」の解説

よちん津
よちんつ

西表いりおもて島北東部、ユツン川河口にあった近世の湊。ゆちぃん津・高那たかな津ともいう。ユツン川河口は西表島北岸では水深が最も深いため、古くから船着場として利用された。両島絵図帳に「よちん船掛所 広サ五拾六間・深サ拾弐間、汀との間四町」とみえ、正保国絵図には「よちん津」から鳩間はとま島への航路が図示されている。雍正五年(一七二七)の八重山島由来記に「ゆちん津口」は広さ一町一七間・深さ二四尋、口本より船繋所まで八町二〇間、船繋所の広さ一町一七間・深さ六尋とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android