シャクチリソバ(赤地利蕎麦)(読み)シャクチリソバ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

シャクチリソバ(赤地利蕎麦)
シャクチリソバ
Fagopyrum dibotrys

タデ科の多年草。インド北部,中国の原産で,日本各地でも栽培され,野生化も多い。根茎は太く,茎は叢生し中空下部は紅色を帯びる。葉は長柄があって互生し,三角形,下部の葉は丸みがあるが上部では長くとがり,主脈は紅色を帯びる。9~10月,上部葉腋に長い花茎を出し,先が2~3岐して外側に曲って上方に白花を密生する。花は径約 5mm,花被片は5枚。おしべは8本で, (やく) は紅色。花柱は3本で,棍棒状の黄色い小腺体8個が基部を取巻く。痩果は3稜形で,褐色に熟す。別名ヒマラヤソバ。

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世界大百科事典(旧版)内のシャクチリソバ(赤地利蕎麦)の言及

【ソバ(蕎麦)】より

…またソバはみつ源植物としても重要である。 栽培種は本種のほかに,耐冷性のダッタンソバF.tataricum Gaertn.(ニガソバともいう),多年生のシャクチリソバF.cymosum Meisn.(シュッコンソバともいう)などがあるが,日本では作物としては栽培されていない。【星川 清親】
【日本のそば】
 日本で古くソバを曾波牟岐(そばむぎ),久呂無木(くろむぎ)と呼んだのは,ソバの実が稜角で果皮が黒褐色のためである。…

※「シャクチリソバ(赤地利蕎麦)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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