デル-モンテ城(読み)デルモンテじょう

世界遺産詳解 「デル-モンテ城」の解説

デルモンテじょう【デル-モンテ城】

1996年に登録された世界遺産(文化遺産)で、イタリア南部のプーリア州アンドリアに位置する。デル・モンテ城は、13世紀に両シチリア王国国王フェデリーコ1世(神聖ローマ帝国皇帝としてはフリードリヒ2世、1194~1250年)によって建造された。2階建ての構造で、各階8つのサロンに仕切られており、サロンはすべて台形で広さも似ている。城の周りに濠がなく、そのほかの防衛設備もない黄褐色の砂岩造りで、古代ギリシアや古代ローマ、イスラムゴシックの各様式が融合した建造物である。八角形の中庭を城の本体である八角形の壁が取り囲み、周壁の角に八角形の塔が8つ付設されている設計には、フェデリーコ1世自らが関わったとされる。長期間放置されていたが、1876年にイタリア国家の所有となり、1928年から修復が始まった。人類の歴史上、重要な時代を例証するものとして、世界遺産に登録された。◇英名はCastel del Monte

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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