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ブニュエル ブニュエルBuñuel, Luis

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ブニュエル
ブニュエル
Buñuel, Luis

[生]1900.2.22. カランダ
[没]1983.7.29. メキシコシティ
スペイン映画監督。 1926年からパリで助監督を経験。 28年 S.ダリと共同で監督した『アンダルシアの犬』 Un chien andalouは次作『黄金時代』L'Age d'or (1930) とともにシュルレアリスム映画の代表作。

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デジタル大辞泉の解説

ブニュエル(Luis Buñuel)

[1900~1983]スペイン生まれの映画監督。シュールレアリスムの影響を受け、パリで前衛映画「アンダルシアの犬」を制作。以後、特異な作品を発表。作「小間使の日記」「昼顔」など。

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百科事典マイペディアの解説

ブニュエル

スペイン生れの映画監督。フランスでS.ダリシュルレアリスム映画を代表する《アンダルシアの犬》(1929年),《黄金時代》(1930年)を発表。スペインでドキュメンタリー映画《糧なき土地》(1932年)を作ったのち,パリ,ハリウッド等を経てメキシコに落ち着き,カンヌ国際映画祭監督賞を得た《忘れられた人々》(1950年),中年男性の嫉妬心を特異なスタイルで描いた《エル》(1952年)のほかメキシコの風土を生かした喜劇などを手がける。
→関連項目前衛映画ドヌーブ

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世界大百科事典 第2版の解説

ブニュエル【Luis Buñuel】

1900‐83
スペイン生れの映画監督。〈愛と怒りの人間喜劇〉を描きつづけたアナーキーなシュルレアリストとして知られる。カランダの裕福な地主の家に生まれ,イエズス会の学校を経てマドリード大学に学び,詩人で劇作家のフェデリコ・ガルシア・ロルカ,画家のサルバドールダリらと親交を結び,シュルレアリスム運動に心をひかれる。1925年にパリに移り住んでから,ジャンエプスタン監督《アッシャー家の末裔(まつえい)》(1928)の助監督をつとめたのち,ダリとの共同脚本によるシュルレアリスムの映画的マニフェストともいうべき短編《アンダルシアの犬》(1928)をつくり,その特異なスタイルによって注目を浴びた。

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大辞林 第三版の解説

ブニュエル【Luis Buñuel】

1900~1983) 映画監督。生国スペインのほかメキシコ・フランスで制作。超現実主義映画の「アンダルシアの犬」ののち、アナーキーで辛辣しんらつな作品を発表し続けた。作「黄金時代」「忘れられた人々」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ブニュエル
ぶにゅえる
Luis Buuel
(1900―1983)

スペイン出身の映画監督。2月22日アラゴンのカランダに生まれる。敬虔(けいけん)なカトリック教徒として教育を受けたが、17歳でマドリード大学に進学してからガルシア・ロルカ、S・ダリらと知り合い、シュルレアリスムの洗礼を受けた。1923年パリに出てA・ブルトンのグループと親交を結び、1928年にはダリの協力のもとに前衛映画『アンダルシアの犬』を発表、続く『黄金時代』(1930)とともに、人間の心に潜む不合理や衝動や欲望、宗教や社会通念を逆なでする批判精神のあふれ返る作品としてセンセーションを巻き起こした。渡米を挟んで、スペイン僻地(へきち)のドキュメンタリー『糧(かて)なき土地』(1933)を発表後、ふたたびアメリカへ行くなどして、結局1947年からメキシコの商業映画界で仕事を始め、スラムの少年たちを描いた『忘れられた人々』(1950)で注目を浴びた。しかし、ブニュエルが国際的評価を受けるのは、メキシコでの『ナサリン』(1958)、スペインでの『ビリディアナ』(1961)がカンヌ国際映画祭で受賞し評判をよんでからである。メキシコで『皆殺しの天使』(1962)、以後フランスで『小間使の日記』(1964)、『昼顔』(1967)、『哀(かな)しみのトリスターナ』(1970)、『ブルジョアジーの秘(ひそ)かな愉(たの)しみ』(1972)、『自由の幻想』(1974)、『欲望のあいまいな対象』(1977)などを次々に発表。これらの劇映画もアバンギャルド時代そのままに悪夢と不合理な欲望に満ち、悪意とブラック・ユーモアに彩られた反逆的な内容で、現代のブルジョアの心に潜む説明のつかない不安を形象化した。メキシコ時代の劇映画が注目され始めたのは1960年代からだが、体系的な評価はまだ途上にある。1983年7月29日、メキシコシティで死去した。[出口丈人]

資料 監督作品一覧

アンダルシアの犬[サルバドール・ダリとの共同監督] Un chien andalou(1928)
黄金時代 L'ge d'or(1930)
糧なき土地 Las Hurdes(1933)
グラン・カジノ Gran Casino(1946)
のんき大将 El gran calavera(1949)
スサーナ Susana(1950)
忘れられた人々 Los olvidados(1950)
賭博師の娘 La hija del engao(1951)
昇天峠 Subida al cielo(1951)
愛なき女 Una mujer sin amor(1951)
乱暴者 El Bruto(1952)
エル El(1952)
幻影は市電に乗って旅をする La Ilusin viaja en tranva(1953)
嵐が丘 Abismos de pasin(1953)
ロビンソン漂流記 Robinson Crusoe(1954)
河と死 El ro y la muerte(1954)
アルチバルド・デラクルスの犯罪的人生 Ensayo de un crimen(1955)
それを暁と呼ぶ Cela s'appelle l'aurore(1956)
この庭に死す La mort en ce jardin(1956)
ナサリン Nazarn(1958)
熱狂はエル・パオに達す La fivre monte El Pao(1959)
若い娘 The Young One(1960)
ビリディアナ Viridiana(1961)
皆殺しの天使 El ngel exterminador(1962)
小間使の日記 Le journal d'une femme de chambre(1964)
砂漠のシモン Simn del desierto(1965)
昼顔 Belle de jour(1967)
銀河 La voie lacte(1968)
哀しみのトリスターナ Tristana(1970)
ブルジョワジーの秘かな愉しみLe charme discret de la bourgeoisie(1972)
自由の幻想 Le fantme de la libert(1974)
欲望のあいまいな対象 Cet obscur objet du dsir(1977)
『L・ブニュエル著、矢島翠訳『映画――わが自由の幻想』(1984・早川書房)』

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世界大百科事典内のブニュエルの言及

【アンダルシアの犬】より

…1928年製作。ともにスペイン生れのL.ブニュエルとS.ダリの合作で,ガルシア・ロルカらとともにマドリードの若い詩人・芸術家のグループに属していた2人が,お互いにみた〈もっとも狂気じみた〉夢の数々を脈絡なく語り合って,それをもとに1週間足らずでシナリオを書き上げ,〈徹底的にシュルレアリスムの中に入って〉(ブニュエル)作った〈自動記述〉的な映画。2巻(サイレント・スピードで24分,トーキー・スピードによるサウンド版17分)。…

【黄金時代】より

…1930年製作のフランス映画。《アンダルシアの犬》(1929)とともにダリとブニュエルが共同でつくった画期的なアバンギャルド映画とみなされている作品で,クレジットタイトルにもダリの名はあるものの,実は〈ダリぬきのブニュエル映画〉である。フランスのもっとも初期のトーキーの1本。…

【スペイン映画】より

…スペインは世界最大の映画監督の一人であるルイス・ブニュエルの母国として知られる。《糧なき土地》(1932)と《ビリディアナ》(1961)と《哀しみのトリスターナ》(1969)はスペイン映画史には欠かせない作品になっている。…

【ドキュメンタリー映画】より

… フランスのドキュメンタリーは,20年代に純粋な視覚的表現を意図した芸術運動である〈アバンギャルド映画〉と密接なかかわりをもっているが,アルベルト・カバルカンティの《時の外何物もなし》(1926)やジャン・エプスタンの《地の果て》(1929)などがつくられた。 オランダではヨリス・イベンスの《雨》(1929),スペインではルイス・ブニュエルの《糧なき土地》(1930),ベルギーではアンリ・ストルクの《無名兵士の物語》(1930)といった,今日〈名作〉として知られるドキュメンタリーがつくられている。
[戦中のドキュメンタリー]
 第2次大戦前後,各国がドキュメンタリーを政治的な宣伝や戦意昂揚のために利用したことはいうまでもない。…

【ラテン・アメリカ映画】より

…しかし,ソビエト映画のモンタージュ技術や社会的テーマの影響から脱して,世界的水準に達する〈真のメキシコ映画〉が生まれるのは40年代になってからであり,とくにエミリオ・フェルナンデスEmilio Fernandez(1904‐86)監督,ガブリエル・フィゲロアGabriel Figueroa(1907‐ )撮影による一連の〈芸術性の高いメロドラマ〉,すなわちドロレス・デル・リオ主演の《野性の花》(1943),《マリア・カンデラリア》(1944),《運命の女》(1949),アメリカの小説家ジョン・スタインベックの原作・脚本による《真珠》(1948)などが,カンヌ映画祭など各地の国際映画祭で受賞して注目された。50年代のメキシコ映画は,1947年からメキシコに住みついたルイス・ブニュエルによって代表される。名カメラマン,ガブリエル・フィゲロアと組んだ《忘れられた人々》(1950)から《エル》(1952),《ナサリン》(1958)をへて,《皆殺しの天使》(1962)等々に至るブニュエル監督の傑作群がメキシコでつくられた。…

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