中村 円一郎(読み)ナカムラ エンイチロウ

20世紀日本人名事典 「中村 円一郎」の解説

中村 円一郎
ナカムラ エンイチロウ

明治〜昭和期の実業家,政治家 大井川鉄道社長;静岡県茶連会長;貴院議員(勅撰)。



生年
慶応3年6月(1867年)

没年
昭和20(1945)年2月23日

出生地
静岡県榛原郡青柳村(現・吉田町)

主な受賞名〔年〕
緑綬褒章,紺綬褒章,勲三等瑞宝章

経歴
代々、醬油製造を業とする家に生まれ、長じて家業を継いだ。その一方で茶の販売も手がけ、静岡県茶連議員や同会長を歴任。さらに日本製茶株式会社を創立し、明治32年のパリ万国博覧会をはじめ、ヨーロッパの各地を出張・視察して日本茶の販路拡大に努めた。40年日本共同株式会社を設立。次いで茶の再製を開始し、静岡県再製茶業組合長となって静岡県の茶業振興に尽力した。大正6年貴院議員に勅選、以後3期を務めた。また茶業振興と地域発展を目的として大井川鉄道を開業し、その初代社長に就任。昭和8年シカゴ万国博覧会副団長、9年には万国博覧会議員代表を務めるなど、日本の産業の紹介に大きく貢献した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村 円一郎」の解説

中村円一郎 なかむら-えんいちろう

1867-1945 明治-昭和時代前期の実業家。
慶応3年6月生まれ。静岡県青柳村(吉田町)で家業の醤油醸造業をつぐ。明治40年日本共同製茶を創立。静岡県再製茶業組合を設立し組合長。大井川鉄道初代社長,全国茶業組合中央会議所会頭などをつとめた。大正7年貴族院議員。昭和20年2月23日死去。79歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例