呼人半島(読み)よびとはんとう

日本歴史地名大系 「呼人半島」の解説

呼人半島
よびとはんとう

網走湖の東岸から湖の北方に突出する半島。基部から約四キロで突端に至る。この半島によって、湖が分れているようにみえる。半島と東岸の間には幅約五〇〇メートル・長さ約二キロの細長い湾入が形成されている。板本「西蝦夷日誌」にみえる網走湖東岸の「カモイノミウシエト小岬」が当半島にあたるとみられ、「爰にて皆木幣を作り、チハシリの神に手向る也。過てユービトウ小沼名義沼よりまた別の沼に成との儀也」と記される。明治時代から魚つき保安林として保護され、ヤチハンノキ、ヤチダモミズナラカツラなどの巨木が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報