境関所跡(読み)さかいせきしよあと

日本歴史地名大系 「境関所跡」の解説

境関所跡
さかいせきしよあと

[現在地名]朝日町境

永正一四年(一五一七)に京都に旅した伊達稙宗の使者は「さかい川のせき」の庭立どもに酒代を渡しており(同一五年一一月三日「頤神軒存算用状」伊達家文書)、境には中世から関所があった。藩政時代の境関所は加賀一〇〇万石の関所らしく巨大なもので、天明五年(一七八五)の境関所見取図(朝日町役場蔵)をみると、関所の敷地は東西八七間一尺・南北四〇間。関所内には大量の武器があった。越中境に有之御道具品々入帳(境関所史)によれば弓三〇張・鉄砲七〇挺・槍七〇本・六尺棒三〇本・くびがね一〇丁などがあったと記される。小さな城に匹敵するほどの武具で、宮崎みやざき城廃城後その代役を果している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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