村尾 薩男(読み)ムラオ サツオ

20世紀日本人名事典 「村尾 薩男」の解説

村尾 薩男
ムラオ サツオ

大正・昭和期の社会運動家



生年
明治35(1902)年8月25日

没年
昭和45(1970)年1月5日

出生地
鹿児島県薩摩郡川内町(現・川内市)

出身地
鹿児島市

学歴〔年〕
東京帝国大学文学部社会学科〔大正15年〕中退

経歴
七高時代に社会問題の研究会に参加し、大学では新人会に参加し京都学連事件で検挙される。大正14年コミュニストグループに参加し、総同盟九州連合会の九州鉄工組合に加入して、労働者の組織化をはかる。昭和2年共産党関東地方委員長に任命されて上京。3年中央部事務局員となり、「赤旗」などの作成に従事。同年検挙され獄中で解党派に参加した。戦後の22年社会党から衆院議員に当選した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「村尾 薩男」の解説

村尾薩男 むらお-さつお

1902-1970 大正-昭和時代の社会運動家。
明治35年8月25日生まれ。東京帝大で新人会に属し,学連事件により退学。昭和2年共産党関東地方委員長。三・一五事件で検挙され,水野成夫(しげお)らの共産党労働者派(解党派)にくわわった。22年衆議院議員(社会党)。昭和45年1月5日死去。67歳。鹿児島県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の村尾 薩男の言及

【学連事件】より

…この年,小樽高商事件などを契機に早大,東大その他全国の大学などで反軍運動が高まっていたが,12月1日,京都府警の特別高等警察は,同志社大学での軍事教練反対ビラの掲示を口実に同志社大と京大の学生33名を検挙したが,証拠不十分で釈放した。しかし,警察当局は,学連大会の決定が治安維持法,出版法などに違反するとして,翌26年1月から4月にかけて京大はじめ学連の中心メンバーを検挙し,岩田義道,鈴木安蔵,石田英一郎ら京大学生20名ほか村尾薩男,野呂栄太郎,林房雄など計38名を起訴した。これと同時に河上肇,河野密,山本宣治,河上丈太郎らの教授も家宅捜索を受けた。…

※「村尾 薩男」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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