化学辞典 第2版 の解説
1,3-ジヒドロキシアセトン
ジヒドロキシアセトン
1,3-dihydroxyacetone
1,3-dihydroxy-2-propanone.C3H6O3(90.08).トリオースの一種で,もっとも簡単なケトース.酢酸菌(Acetobacter suboxydans,その他)によるグリセリンの酸化のほか,ニトロメタンとホルムアルデヒドから化学的に合成される.単量体は融点72 ℃.容易に二量体(融点80 ℃)になる.水,エタノール,エーテルに可溶,石油エーテルに不溶.甘味があり,冷時でもフェーリング液を還元する.希アルカリと処理するとDL-フルクトースそのほかを生じる.リン酸エステルは,光合成,解糖,アルコール発酵などの生体内反応の中間体である.[CAS 96-26-4]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報