85年農業法(読み)はちじゅうごねんのうぎょうほう(英語表記)Food Security Act of 1985

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「85年農業法」の意味・わかりやすい解説

85年農業法
はちじゅうごねんのうぎょうほう
Food Security Act of 1985

1985年 12月に成立したアメリカの「1985年食糧安全保障法」のことで,86年度から 90年度までの5年間における農業・食糧の基本政策。レーガン政権は,農業生産に対する政府介入をできるだけ少なくし,農産物の価格決定を市場の需給関係にゆだねることによって,より自由な市場志向型の農政を展開しようという方針で 85年法を提出した。農業保護の段階的な縮小を示した政府案に対する農業議員などの強い抵抗を受け,10ヵ月近い議会審議の末ようやく成立した。この法の主な特徴は,穀物などの主要な農産物の生産者への不足払い方式による所得保障政策の継続,国際競争力の回復策のための融資価格の大幅な引き下げ,大幅な生産調整の継続強化などである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android