フランスの原産地呼称。「Appellation d'Origine Contrôlée」の頭文字で、「原産地統制呼称」などと訳す。ワインでは、多くの場合、「d'Origine」の部分に特定の地域や指定区域の名称が入り(たとえば「ブルゴーニュ」という地域名を入れて「Appellation Bourgogne Contrôlée」となる)、原産地名が狭い区域であるほど(たとえば「ブルゴーニュ」「ボルドー」という地域名よりも「シャブリ」「マルゴー」といった地区名・村名のほうが)格付けが高くなる。乳製品などの場合には、「Appellation d'Origine Contrôlée」という文言とともに特定の地域や指定区域の名称を表示する。フランスの原産地呼称制度では、ワインについては、条件の厳しい順に「AOC」「AOVDQS(appellation d'origine vin délimité de qualité supérieure)」「Vin de Pays」、産地名を表示しない「Vin de Table」の4カテゴリーに区分されている。EU域内共通に規定された「地理的表示」であるAOPにはAOCおよびAOVDQSが、IGPにはVin de Paysが相当する。⇒原産地呼称