引解(読み)ひっとき

精選版 日本国語大辞典 「引解」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐とき【引解】

〘名〙
① 綿ぬきの着物。冬に用いた綿入れの綿を抜き、裏を引き解いて夏の単衣としたもの。ひきとき。
随筆・本朝世事談綺(1733)一「綿貫 引解(ヒットキ) むかしは今のごとく四季折々の衣服なく、綿をぬきて袷とし、またときはなして解分衣といへり」

ひき‐ほど・く【引解】

〘他カ四〙 結んだり縫ったりしてあるものをとき分ける。
浮世草子好色一代女(1686)三「是見よと引(ヒキ)ほどき給へば、かもじいくつか落て地髪は十筋右衛門と」

ひき‐とき【引解】

〘名〙 =ひっとき(引解)
狂歌徳和歌後万載集(1785)五「洗濯の後は袷となるまでも先ひきときの引わかれぬる」

ひき‐と・く【引解】

〘他カ四〙 引いて結び目または封じ目などを解き離す。ひいてほどく。ひっとく。
※枕(10C終)二七八「御文は、大納言殿とりて殿にたてまつらせ給へば、ひきときて」

ひっ‐と・く【引解】

〘他カ四〙 「ひきとく(引解)」の変化した語。
幸若文覚(室町末‐近世初)「そばなる笈を引寄、からげなはふるふるとひっといて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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