クモ(蜘蛛)(読み)クモ

百科事典マイペディア 「クモ(蜘蛛)」の意味・わかりやすい解説

クモ(蜘蛛)【クモ】

節足動物クモ目の総称。体は頭胸部と腹部からなり,普通,体節を示さない。触角代りに肢の変形した触肢をもつ。複眼はなく,普通,単眼が8個。歩脚は4対。大顎の先には毒腺開口,呼吸器として気管のほかに特有の書肺をもつ。また腹部後方には,普通3対の出糸(紡績突起があり,その先端には多数の細管状の吐糸口が開く。吐糸口と連絡する出糸腺の種類や数はクモの種類・雌雄などによって違い,これから出る糸は用途に応じて使い分けられる(クモの巣)。いずれも肉食性。毒液を注射して弱らせた獲物を口から出した酵素で口外消化し,ポンプ式の胃で吸収する。網を張るものばかりでなく,網は張らないで特殊な巣を作るトタテグモ,徘徊(はいかい)性のコモリグモなどがあり,日本には約1200種が知られる。

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