糸口(読み)イトグチ

デジタル大辞泉 「糸口」の意味・読み・例文・類語

いと‐ぐち【糸口/緒】

巻いてある糸の端。糸の先。
きっかけ。手がかり。「話の―」「解決の―」
墨壺すみつぼの、墨糸を引き出す部分
[類語]端緒はじめ始まり起こりもと発端ほったん濫觴らんしょう嚆矢こうし権輿けんよ起源根源源流本元物種温床源泉とば口取っ掛かり手掛かり足掛かり道を付ける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「糸口」の意味・読み・例文・類語

いと‐ぐち【糸口・緒】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 束ねてある糸の端。〔和玉篇(15C後)〕
  3. 物事が始まったり解決したりする、そのきっかけや手がかり。端緒。
    1. [初出の実例]「春風や麦の中行(ゆく)水の音〈木導かげろふいさむ花の糸口〈芭蕉〉」(出典:俳諧・笈日記(1695)中)
    2. 「新らしい生涯に入る端緒(イトクチ)」(出典:こゝろ(1914)〈夏目漱石五二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android