iBookstore(読み)あいぶっくすとあ(その他表記)iBookstore

知恵蔵 「iBookstore」の解説

iBookstore

アップル社が運営する電子書籍販売サイト。iPhoneiPadなどアップル社のiOSデバイス向けに展開されている。同サービスは、2010年4月に、iPadの発売と同時にオープンしたが、2013年3月6日に日本語版のサービスも開始された。
iBookstoreを利用するには、アップル社がiOS用のアプリケーションを提供しているサイト「AppStore」から、iBooksと呼ばれるアプリケーションをダウンロードする必要がある。
iBooksはアップル社のクラウドサービスである「iCloud」によって、ユーザーが持っているiOSデバイス同士で共有できるため、例えば、iPhoneで読んでいた書籍の続きをiPadで読むといったことが可能。また、iBooksは書籍のアップデートに対応しており、過去に購入した書籍が改訂されると、改訂版を無料でダウンロードできる。
iBookstoreには、青空文庫などの無料の書籍と有料の書籍があり、講談社角川書店文藝春秋、学研など、国内大手出版社の書籍を購入することができる。また、立ち読みに相当する「サンプル」と呼ばれるサービスがあるため、人気漫画や人気作家の小説などの内容の一部を、購入前に確認することが可能。
iBookstoreの電子書籍は、米電子出版関連団体「IDPF(国際電子出版フォーラム)」が開発した、世界標準の「EPUB形式である。しかし、アマゾン社の電子書籍サイト「Kindleストア」の書籍が、iOSやAndroidなどKindle以外のデバイスで利用できるのに対し、iBookstoreの書籍はiOSデバイスのみでしか利用できない。このようなアップル社の戦略が、今後の電子書籍市場にどのような影響を及ぼすのか、注目の集まるところである。

(横田一輝  ICTディレクター / 2013年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む