20世紀西洋人名事典 「J.フランク」の解説
J. フランク
Jerome Frank
1889.9.10 - 1957.1.13
米国の法律家。
元・第2巡回控訴裁判所判事。
ニューヨーク生まれ。
法現実主義の代表者の一人。大卒後、1912年より弁護士として長く活躍。証券取引委員会委員長としてニューディール政策の推進に当たる。’41年第2巡回控訴裁判所判事就任。事実認定の恣意性こそその根本的原因であり、ルールを明確にするだけでは法的不確実性は避けられないとする「事実懐疑家」で、豊かな実務経験と哲学、心理学、自然科学に及ぶ該博な知識に裏付けられた彼の主張は学界に大きな衝撃を与えた。’33年フロイトの精神分析学の成果を法学に採り入れた「法と現代精神」を刊行。’49年ゲシュタルト心理学の影響が見られる「裁かれる裁判所」を刊行。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報