20世紀西洋人名事典 「J.ブレル」の解説
J. ブレル
Jacques Brel
1929.4.8 - 1978.10.9
ベルギーのシャンソン歌手。
ブリュッセル生まれ。
あだ名神父。
1952年クラブ歌手としてブリュッセルでデビュー。同年パリで「憎悪」など自作4曲を歌ってデビュー。’57年ディスク大賞を「愛しかない時」などを含むアルバムで受賞。ボビノ劇場に「華麗なる千拍子」「行かないで」を歌い名声を確立した。’67年映画に転じ、「冒険また冒険」(’72年)など11本に出演し、映画製作も手がけた。’74年歌手引退声明し、外洋ヨットで放浪後、ポリネシアのマルキーズ諸島に移住。’77年書きためた21曲をパリで吹き込む。歌唱法は独特で、言葉でいい尽くせないものを表現するため、全身を使って表現した。初期は神・人間・愛などをテーマにしたが、後反体制の歌に変わり、また内面に沈潜するに従って、孤独、死を語るペシミズムの歌に向かっていった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報