マルキーズ諸島(読み)マルキーズショトウ(その他表記)Îles Marquises

デジタル大辞泉 「マルキーズ諸島」の意味・読み・例文・類語

マルキーズ‐しょとう〔‐シヨタウ〕【マルキーズ諸島】

《〈フランスMarquisesマルケサス諸島のフランス語名。

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精選版 日本国語大辞典 「マルキーズ諸島」の意味・読み・例文・類語

マルキーズ‐しょとう‥ショタウ【マルキーズ諸島】

  1. ( マルキーズはMarquises ) 南東太平洋、ポリネシア東部の諸島一一火山島からなる。一五九五年スペイン人が発見。フランス領。行政中心地はヒバ‐オア島のアツオナ。英語名、マルケサス諸島。

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改訂新版 世界大百科事典 「マルキーズ諸島」の意味・わかりやすい解説

マルキーズ[諸島]
Îles Marquises

英語ではマルケサス諸島Marquesas Islandsという。南太平洋フランス領ポリネシアに属する島群タヒチ島の北東約1500kmに位置し,ヌク・ヒバ,ウア・プー,ヒバ・オア,タフアタ,ファトゥ・ヒバ島など10余りの島からなる。総面積1274km2人口8600(2007)。島はいずれも玄武岩を主とする火山島であり,標高1000m内外の壮年期地形で,平地はほとんどみられない。熱帯にもかかわらず,沿岸を洗うペルー寒流のためにサンゴ礁発達が弱く,激しい海食作用を受けている。1595年スペイン人メンダーニャが〈発見〉し,植民地獲得競争の結果1842年にフランス領と宣言された。諸島の人口はヨーロッパ人が接触した当時10万とも20万ともいわれたが,これは誇張としても,1813年の5万と推定された数値を正しいものとすると,1921年には約2000という極端な減少をみせた。その後60年代には5000を超えるまでになったが,この人口減少は,18世紀末この諸島に捕鯨業の基地がつくられたことに始まる。捕鯨漁夫たちによる原住民への略奪,暴行,虐殺のほか,奴隷商人による原住民の拉致と,それまで知られなかった病気(風邪,天然痘,性病),アルコール,麻薬,銃火器などがその原因であった。

 マルキーズ諸島は近年の考古学的調査の示すところによると,西ポリネシアのサモアかトンガを出発したポリネシア人の祖先たちが最初に東ポリネシアに到着した島であり,ここを基点として,5世紀ころにイースター島へ,7世紀にはハワイ,そして8世紀にはソシエテ諸島へ植民がなされた。島の原住民の入墨は頭の先からつま先にいたるまで全身に幾何学模様を彫り込んでいた。また食人や一妻多夫婚などの慣行があったが,熱心なキリスト教宣教師による教化の結果,食人の慣習はやみ,現在は一夫一婦婚に基づく核家族化が進行している。画家ゴーギャンはタヒチの文明化に失望し,ヒバ・オア島で生涯を閉じ,H.メルビルの小説《タイピー》はヌク・ヒバ島を舞台としている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マルキーズ諸島」の意味・わかりやすい解説

マルキーズ諸島
まるきーずしょとう
Îles Marquises

南太平洋、フランス領ポリネシアの北部を占めるマルケサス諸島のフランス語名。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マルキーズ諸島」の意味・わかりやすい解説

マルキーズ諸島
マルキーズしょとう
Îles Marquises

マルケサス諸島ともいう。南太平洋,フランス領ポリネシアに属する島群。ヌークヒバ,ヒバオア,ハトゥトゥなど 14の島から成る。行政中心地はヌークヒバ島にあるハカペヒ。 1595年スペインのメンダニャ・デ・ネイラ,1774年 J.クックが来航。 1842年以降フランス領。熱帯作物を産し,ココナッツ製品などを輸出。面積 661km2。人口 7358 (1988) 。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「マルキーズ諸島」の解説

マルキーズ諸島(マルキーズしょとう)

マルケサス諸島

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世界大百科事典(旧版)内のマルキーズ諸島の言及

【オセアニア】より

…ポリネシア(同じく〈多数の島々〉の意)は,ほぼ180゜の経線以東の,北はハワイ,南西はニュージーランド,南東はイースター島を三つの頂点として描かれる,1辺およそ8000kmの巨大な三角形(ポリネシアン・トライアングルと呼びならわされている)に含まれる島々をさす。上記の3頂点に当たるもののほか,サモア,トンガ,ウォリス,エリス(ツバル),フェニックス,トケラウ,クック,ライン,ソシエテ,トゥブアイ(オーストラル),トゥアモトゥ,ガンビエ(マンガレバ),マルキーズ(マルケサス)の諸島がある。ミクロネシア(〈小さな島々〉の意)はほぼ赤道をはさんでメラネシアの北側にあたり,マリアナ,カロリン,マーシャル,ギルバート(キリバス)の諸島を含む。…

※「マルキーズ諸島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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