20世紀西洋人名事典 「L.タイヤード」の解説
L. タイヤード
Laurent Tailhade
1854 - 1919
詩人。
司祭を経て、パリに出て文学の道を歩み始める。処女作「夢の庭」(1880年)など初期の作品は高踏派の詩であったが、後に風刺詩に転向。「鼻面の国にて」(’91年)、「猪鼻を越えて」(’99年)など技巧をこらさないバラード体、ソネ体の詩で、当時のブルジョワ階級を痛烈な皮肉で風刺した。また、散文家としては「間抜けとろくでなし」(1900年)など博識、言葉の豊かな多くのエッセーを残した。晩年は恵まれず、貧窮のうちに生涯を終えた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報