NTCIR(読み)えんてぃさいる

日本大百科全書(ニッポニカ) 「NTCIR」の意味・わかりやすい解説

NTCIR
えんてぃさいる

情報検索のための研究用データセットNII Testbeds and Community for Information access Reserchの略である。日本国立情報学研究所(NII)が中心となって、世界各国の研究者とともにデータを整備している。情報検索のためには、まず情報検索の対象となる文書セットが必要であるが、これはおもに多くWebページを巡回して文書を収集することによって作成される。これらの文書に対して、人が情報検索を行ったとき、その検索文と、その検索文によってみつかることが期待される文書(正解)のペアを用意している。

丸山 宏 2019年4月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

図書館情報学用語辞典 第5版 「NTCIR」の解説

NTCIR

情報検索やテキスト要約などのテキスト処理技術の向上を目的として,国立情報学研究所を中心に開発された検索実験用データセットを提供して研究に資するプロジェクト.データベースのほか,利用者の検索要求を記述した「検索課題」,検索課題を満たす「正解文書の網羅的なリスト」を含む.日本語と英語だけでなく,アジア言語も対象としている.米国TRECをモデルとし,日本および海外の多数の大学・企業のチームの参加・協力によって作成された.ワークショップが1999年から開催され,一般的な検索(随時検索)のほか,言語横断検索や自動要約など種々の研究課題が設定されている.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

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