国立情報学研究所(読み)こくりつじょうほうがくけんきゅうじょ(英語表記)National Institute of Informatics; NII

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国立情報学研究所
こくりつじょうほうがくけんきゅうじょ
National Institute of Informatics; NII

人文・社会科学から自然科学にいたるすべての学術情報システムに関する総合的な研究・開発を行なうことを目的とする学術総合研究所および全国の大学の共同利用機関。1980年の学術審議会答申「今後における学術情報システムの在り方について」に基づき,1986年文部省により設置された学術情報センター母体として,2000年4月に設立された。ネットワークソフトウェアコンテンツなど,情報関連分野の総合的な研究開発を推進するとともに,全国の大学や研究機関,民間企業などと連携し,最先端学術情報基盤 CSIの構築や提供などの事業を行なう。2004年に大学共同利用機関法人である情報・システム研究機構の一組織となった。所在地は東京都千代田区。(→SINET

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デジタル大辞泉の解説

こくりつ‐じょうほうがくけんきゅうじょ〔‐ジヤウホウガクケンキウジヨ〕【国立情報学研究所】

東京都千代田区にある大学共同利用機関。情報学研究と大学院教育に取り組む一方、他の研究機関を含めた情報共有インフラである最先端学術情報基盤(CSI)の構築・運営などを行う。情報・システム研究機構を構成する4研究所の一。昭和51年(1976)に東京大学情報図書館学研究センターとして発足。東京大学文献情報センター、学術情報センター(NACSIS(ナクシス);National Center for Science Information Systems)への改組を経て、平成12年(2000)に現名称となる。国情研NII(National Institute of Informatics)。

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百科事典マイペディアの解説

国立情報学研究所【こくりつじょうほうがくけんきゅうじょ】

大学共同利用機関法人情報・システム研究機構に所属する四つの研究機関の一つ。ネットワーク,ソフトウェア,マルチメディアなどの情報関連分野の基礎から応用までの研究開発を推進するなど情報学研究を総合的に進めている。情報学に関する情報学プリンシプル研究系,コンピューター,ネットワークなどに関するアーキテクチャ科学研究系,情報メディアやデータなどコンテンツに関するコンテンツ科学研究系,情報と社会,コミュニティなどに関する情報社会相関研究系に分かれる。2004年4月の大学共同利用機関の法人化に伴って発足した情報・システム研究機構の研究機関となった。設置は2000年。文部省(現文部科学省)所管の学術情報センター(1976年設置の東京大学情報図書館学研究センターが起源)を廃止・転換して発足した。所在地は東京都千代田区。

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大辞林 第三版の解説

こくりつじょうほうがくけんきゅうじょ【国立情報学研究所】

情報に関する総合的な研究・開発や学術情報基盤の開発・整備などを目的とする大学共同利用機関。2000年(平成12)学術情報センターを母体に設立、04年大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所に移行。東京都千代田区に所在。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国立情報学研究所
こくりつじょうほうがくけんきゅうじょ

国立大学法人法に基づいて設置された、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構傘下の国立の研究所。英語名はNational Institute of Informatics。略称は情報研、NII。所在地は東京都千代田区一ツ橋の学術総合センタービル。
 インターネットの急速な普及などIT(情報技術)時代を迎え学術情報の重要性が飛躍的に増大したため、学術情報センター(略称、NACSIS(ナクシス))を発展させた研究機関として、2000年(平成12)4月に設置された。情報学という新しい学問分野を担う研究所として、ネットワーク、ソフトウェア、コンテンツなどの関連分野の理論・方法論から応用まで幅広く研究する。2004年に法人化され、情報・システム機構の一構成研究機関として改組された。
 同研究所は、情報学を深める研究機関としての役割と、学術情報サービスプロバイダー(GeNii(ジーニイ)など)と学術情報ネットワーク(SINET(サイネット)/Super SINET)の運営者としての役割を担っている。また総合研究大学院大学に参加して、複合科学研究科情報学専攻として博士課程の学生の教育指導も行っている。
 SINET事業では、2016年4月からSINET5へ移行した。全国の約850大学・研究機関などを100Gbpsの高速回線でつないでいるほか、日米なども高速回線で結んでいる。世界的にみてもパワフルなネットワークを構築している。
 学術情報サービスでは、目録所在情報サービス、情報検索サービス、電子図書館サービスなどを提供。これらを発展させたのがGeNii(NII学術コンテンツ・ポータル)であり、全国の大学や研究機関を結び、総合検索窓口や論文情報や図書情報など、サービスの提供を行っている。GeNiiを構成する一つのコンポーネントとしてCiNii(サイニイ)がある。これは日本を代表する論文検索で、科学技術振興機構、国立国会図書館が作成したデータなども取り込んで1970万件以上の論文にアクセスできるようになっている。
 図書文献情報は、日本十進分類法(NDC:Nippon Decimal Classification)や国際標準逐次刊行物番号(ISSN:International Standard Serial Number)などで文献分類を行うことができるが、インターネット上の文書や特許文献などの文献分類は標準化がされていなかった。その解決のため、国立機関として情報検索分野の標準化の役割を担ってきた。
 研究分野では、人工知能(AI)、ロボティクスなど情報学に未来像を探る「情報学プリンシプル研究系」、コンピュータやネットワークの高性能化を目ざす「アーキテクチャ科学研究系」、記号メディアなどのコンテンツやメディアに関する分析を行う「コンテンツ科学研究系」、情報世界と実社会を橋渡しする「情報社会相関研究系」の四つがある。このほか社会の重要課題に迅速に対応するため、研究系の壁を取り払った「クラウド基盤研究開発センター」「オープンサイエンス基盤研究センター」など13センターを設置している。2011年から2016年にかけて、当研究所が中心となってAIを駆使して大学入試に挑戦した「ロボットは東大に入れるか(東ロボ)」プロジェクトなどが話題を集めた。[馬場錬成・玉村 治]

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図書館情報学用語辞典の解説

国立情報学研究所

学術情報センターを廃止・転換して,情報学に関する総合研究と学術情報流通の基盤の開発整備のため,2000(平成12)年4月に設置され,2004(平成16)年4月から大学共同利用機関法人「情報・システム研究機構」の構成研究所となる.学術情報センターは,1986(昭和61)年に東京大学文献情報センターを改組,「学術情報システム」構想の中核機関として設置された大学共同利用機関であり,大学図書館などの目録作成支援,総合目録の作成,維持,それに相互貸借の支援などに大きな役割を果たした.国立情報学研究所は,書誌ユーティリティ機能である目録システムNACSIS-CAT,GiNii学術コンテンツ・ポータル(2005- )(旧 オンラインデータベースサービスNACSIS-IRおよび学術雑誌目次速報データベース),図書館相互貸借システムNACSIS-ILL(1992- ),CiNii Articles(2011- )(旧 電子図書館サービスNACSIS-ELSおよびNacsis Webcat),CiNii Books(2011- )(『学術雑誌総合目録』を継承した旧 NACSIS Webcat),Webcat Plus(2002- )などの運用を行っている.

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