日本大百科全書(ニッポニカ) 「ReadyBoost」の意味・わかりやすい解説
ReadyBoost
れでぃーぶーすと
Windows(ウィンドウズ) OSがもつ拡張機能の一つで、USBメモリーやSDメモリーカードなどのデバイスをメインメモリーの一部(キャッシュメモリ)として使う。正式には、Windows ReadyBoostという。コンピュータ使用時にメインメモリーの空き容量が不足すると、実メモリー上からデータの一部をいったんハードディスクに退避させ、メモリーのかわりに利用する機能があり、Windowsではこれをスワップメモリー(仮想メモリー)とよぶ。ReadyBoostは、ハードディスクのかわりに、より高速なデータ転送が可能な、USBメモリーなどのフラッシュメモリーをスワップメモリーとして使うことにより、コンピュータの動作の遅れを防ぐ。また、ノートパソコンなどメモリーの増設が構造上むずかしい機器でも実質的なメモリー増を実現する、余剰USBメモリーなどの有効利用につながる、などのメリットもある。一方、頻繁に読み書きを続けるためフラッシュメモリーの寿命を縮め、環境によってはあまり実質的な改善につながらないこともある。
Windows Vista(ビスタ)以降に追加された機能で、Vistaでは一つのデバイスで4ギガバイトまで対応していたが、Windows 7、Windows 8および8.1では最大八つで256ギガバイトまでの追加が可能になっている。
[編集部]