SDメモリーカード(読み)えすでぃーめもりーかーど

日本大百科全書(ニッポニカ) 「SDメモリーカード」の意味・わかりやすい解説

SDメモリーカード
えすでぃーめもりーかーど

カード型記憶装置の規格の一つ。SDはSecure Digitalの略で、デジタルビデオディスク用の規格に準拠した、取り外し可能な小型のメモリーカードである。SDカードやSD規格ともよばれる。1999年(平成11)に松下電器産業(現、パナソニック)とアメリカのサンディスク社SanDisk、東芝が共同開発規格として発表した。翌2000年(平成12)には、SD規格の策定と普及を進める業界団体として、SDカードアソシエーションSD Card Associationが設立された。

 SDメモリーカードには3種類の容量帯があり、最大2ギガバイトまでのSD、4~32ギガバイトのSDHC(high capacity)、64ギガバイト超から2テラバイトのSDXC(extended capacity)に分かれている。また、それぞれの容量帯には3種類の物理的な規格サイズが設けられており、標準型のSD(9ピン)、SDより体積が約6割少ないminiSD(ミニエスディー)(11ピン)、SDの体積のおよそ1割のmicroSD(マイクロエスディー)(8ピン)に分けられる。現在販売されているSDメモリーカードはすべて、CPRM(記録メディア向けの著作権保護技術、Content Protection for Recordable Media)を備えている。SDメモリーカードを記憶媒体として採用したデジタルカメラビデオカメラ、携帯電話、スマートフォンなどの電子機器はSDホストデバイスとよばれ、これらのホストデバイスとの間の転送速度は、スピードクラスで示される。スピードクラスには、2、4、6、10の4段階があり、もっとも高速なクラス10は、毎秒10メガバイト以上で伝送する。また、さらに高速のカテゴリーとしてUHS(Ultra High Speed)スピードクラスが設けられ、クラス1でHDTV(高精細度テレビ)の同時番組録画などの大容量・高速処理に対応している。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例