UA(読み)ユーエー(英語表記)unit of account

翻訳|unit of account

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「UA」の意味・わかりやすい解説

UA
ユーエー
unit of account

ヨーロッパ共同体 ECにおいて使用された計算単位。フランス名の略称 UC (unité de compte) で呼ばれることも多い。通貨とは異なり決済手段としての機能はなく,記帳処理などを目的とする単なる計算単位である。 UA起源は,ヨーロッパ決済同盟において各国間の債権・債務額を最終的に確定するために使用された計算単位 (EPU unit) にある。当初 UA1単位は純金 0.88867088gと等価であり,各国通貨への換算比率は純金量により裁定算出されたが,スミソニアン協定以降各国通貨間の為替相場が純金量関係から導かれる固定関係を放棄するにいたり,純金一定量で規定される UAの対通貨換算比率が多岐に分化することとなった。なお 1975年4月よりバスケット方式による新 UAが創出されたが,これは通貨統合政策による統一通貨実現までの過渡的措置であり,79年3月の EMS (→ヨーロッパ通貨制度 ) 発足に伴い導入された ECU (→ヨーロッパ通貨単位 ) にその座を譲っている。

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