絶対的貧困(読み)ゼッタイテキヒンコン(その他表記)absolute poverty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「絶対的貧困」の意味・わかりやすい解説

絶対的貧困
ぜったいてきひんこん
absolute poverty

人間として最低限生活をも営むことができないような状態,すなわちベーシック・ヒューマン・ニーズ (=BHN) が達成されていない貧困状態をいう。貧困は低開発の結果でもあるが,それは人間の知力体力を損なうという意味で,多くの場合,発展に対する阻害要因としても作用する。特に,乳幼児期の栄養失調知的障害を引起すことが知られており,その影響将来にいたるまで大きな影響をもたらす。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の絶対的貧困の言及

【貧困】より

…さらに再起しえない悲惨な貧困地域を随所に発生せしめる。 生存充足の絶対量を確保しえないものを絶対的貧困というが,この絶対的貧困の測定方式として,生活必需物資の量を積み上げて貧乏線poverty lineを算定するマーケット・バスケット方式などがある。やがて絶対的貧困から脱して,一般社会の平均とか標準とかの生活水準との比較による相対的貧困がとり上げられる。…

【貧乏線】より

… 貧困感は,食べるものにもこと欠き,肉体的生存を維持することができないときに最も強く意識される。このような意識は絶対的貧困absolute sufferingと呼ばれ,栄養失調や飢餓に苦しんでいる時代にはどこでも観察される。日本でも第2次大戦直後には国民の平均的消費水準が戦前の半分にまで低下し,そうしたなかでこの絶対的貧困が大問題となった。…

※「絶対的貧困」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む