ハトル(その他表記)Hathor

関連語 ハトホル神殿

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハトル」の意味・わかりやすい解説

ハトル
Hathor

古代エジプト神話の女神。天の女神として通常レーの娘,ホルスの妻とされる。ときには彼女の名は「ホルスの家」と解釈され,ホルスの母とみなされた。小安貝,雌牛などに象徴される繁殖,育児の神。また,歓喜と愛の女神として広く信仰された。「西方女王」の名のもとに,テーベ地下墓地の守護神でもあり,『死者の書』 (前 1570~1305?) には彼女を象徴するリビアの山の牛の姿が描かれている。おそらく先王朝時代以来の古い神で,王朝時代に入ってきた多くの女神の原型と思われる。天の雌牛としてのハトルはヌト,戦いの女神としてはセケトと呼ばれる。主聖所はデンデラにあり,ホルスと息子イヒとともに祀られた。

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