柏葉(読み)かしわば

精選版 日本国語大辞典 「柏葉」の意味・読み・例文・類語

かしわ‐ば かしは‥【柏葉】

〘名〙
① 柏の葉。
豊後風土記(732‐739頃)直入「茲の石を蹶(くゑ)むに、譬へば柏葉の如く騰(あが)れ」
② 箏(そう)細部名称の一つ。龍尾表面に貼り付けた装飾で、柏の葉の形に似ている。この上に一三本の弦を分け、巻いてまとめる。材質紫檀黒檀などで、その周りを象牙や角(つの)で縁取りするものが多い。現在は省略されることもある。柏形(かしわがた)とも、また三つの岳に見立てて三岳(さんがく)ともいう。

はく‐よう ‥エフ【柏葉】

〘名〙 コノテガシワヒノキなどの葉、またはカシワの葉。
懐風藻(751)侍宴守部大隅〉「椒花帯風散、柏葉含月新」 〔梁昭明太子‐一二月啓〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「柏葉」の読み・字形・画数・意味

【柏葉】はくよう(えふ)

柏の葉。〔雲仙雑記、七、仙人柏葉書〕郭天民、巧思生し、能く書(せふ)(折)す。反すること柏の如し。人之れを仙人柏書と謂ふ。

字通「柏」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報