柳絮の才(読み)りゅうじょのさい

精選版 日本国語大辞典 「柳絮の才」の意味・読み・例文・類語

りゅうじょ【柳絮】 の 才(さい)

  1. ( 中国、晉の謝安が、急に降りだした雪を何に似るかと問うた時、甥の謝朗が「撒空中差可擬」と答えたのに対して、姪の謝道韞(どううん)が、「未柳絮因風起」と言って謝安を感心させたという、「世説新語言語」「晉書‐烈女伝・王凝氏妻謝氏」に見える故事による ) 非凡な才女をいう。〔増補改版や、此は便利だ(1922)〕 〔蘇軾‐謝人見和雪後書北台壁詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「柳絮の才」の解説

柳絮の才

女性が機知に富んでいて、才能にあふれていることをいうことば。

[由来] 「世説新語―言語」に出て来るエピソードから。四世紀の中国、とうしん王朝の時代。しゃあんという貴族が、雪の降る日に一族を集めて、文学談義をしていました。そのうちに雪が激しくなってきたので、謝安が「この雪を何にたとえたらよかろう?」と言ったところ、しゃろうという甥は「空中にばらまかれた塩でしょうか」という答え。しゃどううんという姪は、「いまだ柳絮の風に因りて起こるにかず(風に舞うヤナギの方が、もっといいでしょう)」と述べたので、謝安は大いに喜んだということです。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android