活性窒素(読み)カッセイチッソ

化学辞典 第2版 「活性窒素」の解説

活性窒素
カッセイチッソ
active nitrogen

窒素気体中で放電を行うと,窒素は化学的に活性な性質をもつようになる.この気体を活性窒素という.反応性がきわめて強く,アルカリ金属カルシウムマグネシウム水銀アルミニウムコバルトなど多くの金属アジ化物あるいは窒化物をつくる.有機化合物ともはげしく反応して,シアン化水素をつくる.活性窒素中には遊離した窒素原子のほか,励起状態にある窒素分子も多く存在する.活性窒素では黄橙色の発光が見られる.この発光の寿命は長く,放電停止後も条件によっては観測できる.これを放電後残光という.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の活性窒素の言及

【窒素】より

…ほかに高温では N2+CaC2―→C+CaCN2 N2+O2―→2NO N2+3Mg―→Mg3N2などの反応も知られている。窒素ガス中で放電すると活性窒素を生ずる。これは主として解離窒素原子から成り,放電を停止すると黄金色の光(残光)を放ちながらN2分子に戻る。…

※「活性窒素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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