貴人口(読み)キニングチ

デジタル大辞泉 「貴人口」の意味・読み・例文・類語

きにん‐ぐち【貴人口】

茶室貴人用の出入り口。通常2枚の障子を立て、立ったまま出入りできる。→にじり口
能舞台で、正面に向かって右側地謡座の奥にある戸口

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精選版 日本国語大辞典 「貴人口」の意味・読み・例文・類語

きにん‐ぐち【貴人口】

〘名〙
① 能舞台の名称。正面に向かって右側の地謡座の右奥にある。間口約一・五メートルほどの袖羽目のような戸口。押して出入りする。
② 茶室の入口の一つ。躙口(にじりぐち)の他に、貴人が立ったまま出入りできるように、席の一方明り障子や襖を二枚立てて設けた出入口

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世界大百科事典(旧版)内の貴人口の言及

【能舞台】より

…後見や地謡は切戸口から出入りし,また舞台で殺された役や仕事のすんだ役が目立たぬように退場するのにも切戸口を用いる。地謡座の奥にある貴人口(きにんぐち)と正面の白洲梯子(しらすばしご)は現在の演能では使用しない。揚幕の奥は鏡の間と呼ぶ板の間で,大きな鏡が据えてある。…

※「貴人口」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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