辻永(読み)ツジ ヒサシ

20世紀日本人名事典 「辻永」の解説

辻 永
ツジ ヒサシ

明治〜昭和期の洋画家



生年
明治17(1884)年2月20日

没年
昭和49(1974)年7月23日

出生地
広島県広島市柳町

学歴〔年〕
東京美術学校(現・東京芸術大学)西洋画科〔明治39年〕卒

主な受賞名〔年〕
文化功労者〔昭和34年〕

経歴
福井の中学校図画教師を経て、弟の山羊園で山羊の作品を制作、山羊の画家として知られた。明治41年の第2回文展以来、官展系の画家として活躍。大正7年光風会会員、のち会長。9年渡欧、以後風景画家の傾向を強めた。昭和22年帝国芸術院会員。33年社団法人日展が設立され、理事長となった。主な作品に「飼われたる山羊」「無花果畑」「ブルージュの秋」など。著書草花写生による「万花図鑑」「万花譜」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「辻永」の意味・わかりやすい解説

辻永
つじひさし
(1884―1974)

洋画家。広島市生まれ。東京美術学校在学中から白馬(はくば)会に出品し、1906年(明治39)同校卒業。10年文展出品の『飼われたる山羊(やぎ)』により褒状、以後受賞を重ねる。18年(大正7)光風会会員となり、20年渡欧。帝展新文展、日展の審査員を務める。47年(昭和22)日本芸術院会員、58年には社団法人日展の初代理事長となり、翌年文化功労者に選ばれる。明るい彩調の風景画が多い。

[小倉忠夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「辻永」の解説

辻永 つじ-ひさし

1884-1974 明治-昭和時代の洋画家。
明治17年2月20日生まれ。43年文展で「飼はれた山羊」が褒状(ほうじょう)をうけ,山羊の画家として知られる。帝展,日展などの審査員をつとめ,昭和33年日展理事長。34年文化功労者。昭和49年7月23日死去。90歳。広島県出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。代表作に「椿(つばき)と仔山羊」。著作に「万花譜」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「辻永」の解説

辻 永 (つじ ひさし)

生年月日:1884年2月20日
明治時代-昭和時代の洋画家。日展理事長
1974年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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