アブラヤシ(油椰子)(読み)アブラヤシ(英語表記)Elaeis guineensis; oil palm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アブラヤシ(油椰子)」の意味・わかりやすい解説

アブラヤシ(油椰子)
アブラヤシ
Elaeis guineensis; oil palm

ヤシ科高木で西アフリカ原産。熱帯地方に広く栽培される。葉は長さ 7mもある羽状葉で暗緑色,幹の上部に固まってつき,下部のものも枯れたあとの葉柄が残存して幹をおおう。雌花雄花は別々の花序につき,雌花は短い円錐花序をなす。果実は長さ 4cmほどの卵形で,熟するとオレンジ色になる。核果で核を取巻く中果皮の繊維層に油脂を含み,これからパーム油 palm oilをとる。この油は工業原料や石鹸の原料となる。一方,核内の種子 (胚乳) をしぼって得られる油 (ヤシ核油 palm kernel oil) は食用油,特にマーガリンの原料として重要である。マレーシアでの生産が特に多い。

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百科事典マイペディア 「アブラヤシ(油椰子)」の意味・わかりやすい解説

アブラヤシ(油椰子)【アブラヤシ】

西アフリカ原産のヤシ科の常緑高木で,熱帯地方に広く栽培される。樹高は20mに達する。果実は鶏卵大の小果が200個ほど集まったもので,45kgに達し,1株に約10房生ずる。絞ってパーム油を採る。マーガリンやセッケン原料,防食剤として大量に輸出される。
→関連項目ヤシ(椰子)

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