ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サン=タマン」の意味・わかりやすい解説
サン=タマン
Saint-Amant, Marc Antoine Gérard, sieur de
[没]1661.12.29. パリ
フランス・バロック期の詩人。プロテスタントとして生れたがのちカトリックに改宗。青年時代からイタリア,イギリス,ポーランド,アフリカ,アメリカなどを旅行したという。ビュルレスク (道化) 調の詩を残し,後世からグロテスク詩人の一人に数えられた。その詩風はラブレーを思わせる奔放さをもち,美食の楽しみや旅行の経験を歌ったものが多い。代表作は風刺詩『孤独へのオード』 Ode à la solitude (1640) ,『おかしなローマ』 La Rome ridicule (43) ,叙事詩『救われたモーセ』 Moïse sauvé (53) 。
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