センチュウ(線虫)(読み)せんちゅう

百科事典マイペディア 「センチュウ(線虫)」の意味・わかりやすい解説

センチュウ(線虫)【せんちゅう】

ネマトーダとも。無脊椎動物袋形動物の一綱。寄生性のものと自活性のものとがあり種類も多い。人畜農作物に有害なものがある。脚,環節をもたず,おおむね糸状,長円柱状。原則的に雌雄異体。人体に寄生するものに,カイチュウギョウチュウジュウニシチョウチュウフィラリア(糸状虫),ベンチュウガッコウチュウなどがある。植物ではおもに根に寄生し,こぶをつくったり,腐らせたり,葉を枯らしたり,茎,球根種子を冒すものなどがある。これらセンチュウの侵入により起こる植物の病気には,サツマイモ・ダイズ・オオムギコムギの根こぶ線虫病,イネのシスト線虫病や心枯線虫病,キクスミレの葉枯線虫病などがある。
→関連項目寄生虫植物線虫病

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