トサミズキ(土佐水木)(読み)トサミズキ(英語表記)Corylopsis spicata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トサミズキ(土佐水木)」の意味・わかりやすい解説

トサミズキ(土佐水木)
トサミズキ
Corylopsis spicata

マンサク科の落葉低木。高知県の山地にまれに自生するが,普通は観賞用として庭園などに植えられる。葉は円形または倒卵状円形で,長さ,幅とも6~10cmもあり,主脈両側に8対前後の支脈が目立つ。葉縁に鋸歯があって下面には軟毛が多い。春に,葉の出る以前に淡黄色の花が7~8個,長さ 5cmほどの穂をなして垂れ下がる。花序の軸には毛が密生する。おしべは5本。子房は2室でおのおのに1つずつ胚珠をもつ。 蒴果は2室で硬い2枚の果皮に裂ける。近縁種ヒュウガミズキ (日向水木)は花穂が短くて1~3個の花がつき,蒴果には花柱が残る。

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