ノビル(野蒜)(読み)ノビル(英語表記)Allium grayi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノビル(野蒜)」の意味・わかりやすい解説

ノビル(野蒜)
ノビル
Allium grayi

ヒガンバナ科ネギ属多年草山野路傍に普通に生える。ネギニンニクと同様な特有の臭気がある。鱗茎白色で,直径 1~2cmほどの球形。茎は中実の円柱形で細く,高さ 50~80cm,下部に数個の葉をつける。葉は細長く,中空で上面はへこむ。5~6月,茎頂に散形花序をつくり,多数の白紫色の花をつける。花は一部または全部が珠芽むかご)に変化することが多い。古くから食用にされた植物で,全体を煮て酢味噌にしたりする。和名は野に生えるヒル(蒜)という意味で,ヒルはニンニクの類をさす。

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