ハンノキ(榛木)(読み)ハンノキ(英語表記)Alnus japonica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハンノキ(榛木)」の意味・わかりやすい解説

ハンノキ(榛木)
ハンノキ
Alnus japonica

カバノキ科の落葉高木。各地の山野湿地川岸に好んで生え,植林もされる。特に関東地方では水田あぜなどに植えて,収穫した稲穂を干すための丸太支柱に使うことが多い。幹は直立し,多数分枝する。葉は楕円形ないし長楕円形で先端は鋭くとがり,縁に細鋸歯がある。側脈は6~8対あり,葉柄は 2cmぐらい。早春に,葉よりも早く尾状花序を枝先につける。雌雄同株で,雄花序は紫褐色で枝先に垂れ下がり,雌花序は紅紫色の楕円形で同じ枝の雄花序の下方に直立する。果実は長さ2~3cmの楕円形の球果。材は薪炭,鉛筆,細工用に,果実は染料として絹織物漁網染色に用いた。

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