ヒンドゥー至上主義(読み)ヒンドゥーしじょうしゅぎ

百科事典マイペディア 「ヒンドゥー至上主義」の意味・わかりやすい解説

ヒンドゥー至上主義【ヒンドゥーしじょうしゅぎ】

インド総人口の約8割を占めるヒンドゥー教徒の優先を主張する考え方。独立インドは,イスラム教徒をはじめとする少数派への配慮などから,国民統合理念として非宗教主義(セキュラリズム)を採用した。ヒンドゥー教徒の中にはこれを少数派の不当な優遇とする不満が絶えなかった。ヒンドゥー民族主義を掲げるインド人民党BJP)は,この不満を取り込んで台頭,1996年総選挙では第一党へ躍りでた(2004年総選挙では国民会議派敗北)。また,1992年には同党も推進したアヨーディヤーにおけるヒンドゥー寺院再建運動がムスリムとの衝突を招いた。→コミュナリズム
→関連項目アーリヤ・サマージインド

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android